いつでも元気いっぱいのもりっちですが、2年間以上悩み続けていたことがありました。
それが、不妊。
無排卵を宣告され、27歳で不妊治療専門クリニックに通うこととなったもりっち。
まさか20代で不妊治療を受けることになるなんて…。
今回は、20代で不妊治療を経験したもりっちが、通院頻度や費用面含めた体験談や、経験から得た不妊治療の基礎知識について、詳しくご紹介していきます。
それでは!
今日もはりきって行きましょー(^∀^ )
- 赤ちゃんは欲しいと思ったらすぐできるもの…?
- 25歳で無排卵の宣告を受ける
- 排卵は妊娠するための最初のステップ
- 無排卵の原因は3つ
- 27歳で不妊治療専門クリニックに通うことに
- 不妊治療の種類と進め方
- タイミング療法の排卵誘発法を行うことに!
- 体外受精を勧められることに
- 体外受精は負担が重すぎた
- もりっち、体外受精を諦めることに
- まとめ
赤ちゃんは欲しいと思ったらすぐできるもの…?
24歳で結婚したもりっち夫婦は、最初の数年間は「まだ若いし、お互いやりたいことを思いっきりやろう!!」なんて思いで、妊活に積極的に取り組んでは来ませんでした。
「赤ちゃんなんて、欲しいと思ったらすぐできるでしょ。」
こんな風に思っていましたね。
しかし結婚してから半年間、妊娠もしていないのにまさかの生理が完全ストップ。
「さすがにまずいな…」と思い、ホルモンバランスを整えるために婦人科に通院することにしたのです。
25歳で無排卵の宣告を受ける
婦人科に通い始めたのは25歳。
とりあえず、飲み薬を使い生理がコンスタントに来るようにする治療を開始しました。
通常であれば、3ヶ月程度薬を使い人工的に生理を起こさせると、その後からは自力で生理が来るようになることが多いんだとか。
「体がリズムを思い出す」といったメカニズムのようです。
しかしもりっちの場合、3か月の内服後1,2回は自力で生理が来たものの、その後すぐにまたストップしてしまう状況が続いたのです。
そこでDr.から宣告されたのが「無排卵ですね」という言葉でした。
排卵は妊娠するための最初のステップ
妊娠は大きく分けて、以下の3ステップを経て成立します。
- 排卵
- 受精
- 着床
(出典:ベビーカレンダーHP)
最初のステップである「排卵」が上手くいかないと、当然に妊娠することは不可能なわけです。
無排卵の原因は3つ
無排卵の原因は、大きく分けて3つだそう。
1.視床下部の異常
まずは、視床下部(ししょうかぶ)の異常。
視床下部というのは、脳の中心あたりにあり、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)を分泌しています。
(出典:漢方薬局タカキ薬局)
すぐ下にある脳下垂体に「ホルモンを出せー!」と命令するわけです。
このため、最初の司令塔である視床下部に異常があると、その後脳下垂体(のうかすいたい)・卵巣がうまく働くことができず、結果として排卵が起きないのです。
2.脳下垂体の異常
お次は、脳下垂体の異常。
脳下垂体は文字どおり、脳の一番下に垂れ下がっている部分ですね。
脳下垂体は、以下のホルモンを分泌しています。
- 卵胞刺激ホルモン(FSH)
- 黄体形成ホルモン(LH)
- 甲状腺刺激ホルモン(TSH) など
ちなみにFSHとLHをあわせて性腺刺激ホルモンと言い、先にご紹介した視床下部から出る性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)は、「FSHとLHが出るように刺激するホルモン」ということですね。
視床下部がしっかり働き脳下垂体に正しい命令を送っても、脳下垂体が機能低下していた場合には性腺刺激ホルモンの放出が正常に行われません。
そして結果的に、卵巣がうまく機能しなくなってしまうというわけですね。
3.卵巣の異常
3つ目は、卵巣の異常です。
視床下部→脳下垂体と順調に指令が届いても、卵巣にトラブルがあった場合、卵巣から出る卵胞ホルモン(エストロゲン)・黄体ホルモン(プロゲステロン)が正しく分泌されず、結果的に排卵は起こりません。
もりっちの場合は、この卵巣のトラブルが原因での無排卵でした。
視床下部からでるFSHは正常値なのに、卵巣から出るエストロゲンの値が正常値より遥かに低かったのです。
他にも、多嚢胞性(たのうほうせい)卵巣症候群(PCOS)も無排卵の原因になるんだとか。
多嚢胞性卵巣症候群とは:排卵が阻害されて卵巣内に多くの卵胞がたまってしまう病態のこと
ご紹介してきた各器官のトラブルは、やせや肥満、ストレスなどが原因である場合もありますが、多くは原因不明だそうです。
27歳で不妊治療専門クリニックに通うことに
婦人科に通い始めたのは25歳のことでしたが、内服薬を飲んでも一向に卵巣から出るエストロゲンの数値が改善しないもりっち。
まだそこまで妊活を焦っていたわけでもなかったのですが、気づけばあっという間に2年が経過し27歳に。
思いのほか年月が早く過ぎていくことを実感したもりっちは「真剣に妊活に取り組まないとヤバイかも…」と思い、通院していた婦人科のDr.に「そろそろ子どもが欲しいです!」と相談してみることにしたのです。
当時のもりっちは、自分がそこまで深刻な状態だという自覚もありませんでしたので、婦人科のDr.からは「他の治療を試してみましょう!」くらいの軽い返答が来るものだと思っていました。
しかし、Dr.からの提案は…
「うちでの治療は限界なので、子どもが欲しいなら不妊治療専門医にかかった方が良いですね。」というものでした。
不妊治療専門クリニックは「30代後半~40代の人たちが通うところ」だと思っていたもりっちは、この時かなり衝撃を受けましたね。。。
しかし「通院すれば妊娠できるなら!」と思い、受診することを決意したのです。
不妊治療専門クリニックには20代もちらほら
不妊治療専門クリニックの患者層は、想像どおり40歳前後がほとんどでした。
しかし中には自分(27歳)と同じくらいに見える若めの女性もちらほら伺え、「若くても同じように不妊で悩んでいる人がいるんだ…」と、なんだかホッとしましたね。
不妊治療の種類と進め方
不妊治療専門クリニックで初めに説明を受けたのが、不妊治療は大きく分けて3種類あるということです。
- タイミング療法:血液データやエコーで排卵日を調べ、それにあわせてタイミングをとる方法
- 人工授精:排卵日にあわせて採取した精子を、注射器のようなもので子宮内に直接注入する方法
- 体外受精:採取した卵子と精子を体外で受精させ、受精卵を子宮に移植する方法
妊活に取り組んでいる期間や年齢、血液データ等を総合的に判断し「どのステージから始めるか」を決めていくことになります。
そして、トライした方法で妊娠しなかった場合、徐々にステップアップしていきます。
もりっちの場合はまだ20代ということもあり、タイミング療法からスタートすることに!
タイミング療法の排卵誘発法を行うことに!
無排卵のもりっちは、卵胞(卵子を含んだ袋)を育てるために排卵誘発剤のhMG注射を使って治療していくことになりました。
排卵は、卵胞が20㎜になってやっと起きるものなのですが、もりっちは卵胞が20㎜まで育たないがために排卵が起きていなかったんです(´Д⊂ヽ
そこで、hMG注射を使い卵胞の成長をお手伝いしてもらうというわけ!
hMG注射は二の腕かお腹への皮下注射
hMG注射は、二の腕またはお腹に打っていきます。
皮下注射なので脂肪をぷにゅっとつかみ、注射する感じですね。
(出典:北九州不妊・不育センターHP)
痛みはと言いますと、針を刺すときには当然チクッと少し痛みますが、本当に痛いのはその後。
液を注入する時に、日によってはかなりの痛みが走ることもありました。
とはいうものの、恐れるほどの痛みではなく、インフルエンザの予防接種と同じ感じですね。
しかし驚くべきことに、場所によって痛みを全く感じないことも!
人には痛覚があり、それを外せば痛みは感じないのだとか。
痛覚は目で見て分かるものではありませんので、実際にやってみて「痛くなかった場所」を覚えておくと良いでしょう。
看護師さんに「この辺は痛くなかったです!」と自己申告すれば、そこそこ痛みを回避することができましたよ(´ᵕ`๑)
hMG注射は保険適用で1回900円
ちなみに費用はと言いますと、もりっちの場合は1回900円でした。
保険適用なので、おそらくどこのクリニックでもこれは変わらないはず。
なお、複数回注射をした後に定期的にエコーで卵胞の大きさを調べるのですが、エコーは保険適用外で1回2,100円でした。
毎日打てども卵胞は育たず…
初めは3日に1回注射を打ちに通院していましたが、卵胞は全然20㎜に到達せず。。。
途中からは毎日通院し注射を打つことになり。
しかし、それでも排卵する大きさまでたどり着かず、15㎜程度まで育ったところで卵胞が消退してしまうという現象が起きてしまったのでした。
体外受精を勧められることに
3周期ほどタイミング療法を試しましたが、排卵するところにすらたどり着けなかったもりっち。
Dr.からは「これ以上注射を増やすことは難しい。体外受精を考える必要があります。」と言われました。
タイミング療法は注射の量に限界がある
「卵胞が育たないなら、もう少し注射の量を増やしてください!」
こう申し出たもりっちでしたが、どうやらタイミング療法でこれ以上注射を増やしてしまうと、複数個の卵子が排卵してしまうリスクがあるそうで。
複数個排卵してしまいますと、双子・三つ子になる可能性が高まるんですって。
そうなると障害をもって生まれる可能性が何十倍にもなってしまうとのことで、病院としては「複数個の排卵は避けるべきこと」なのです。
一方の体外受精であれば、タイミング療法とは異なり卵子が多ければ多いほど良いそうで。
体外受精では、卵子を一旦体外に取り出して精子と受精させますから、人工的に受精させる卵子の個数を操作できるわけですね。
(出典:とくおかレディースクリニックHP)
そして、受精できる大きさ(20㎜程度)まで育った卵子が複数あれば、1度の取り出し作業でたくさん卵子を取り出し凍結させておき、何度か受精にトライできるということでした。
体外受精は負担が重すぎた
クリニックから体外受精についての説明を受けた時、もりっちは目の前が真っ白になる思いでした。
正直なところ、
「体外受精は40代の人がやるもの」
こんな風に考えていましたので、まさか27歳でそんな提案をされることになろうとは思ってもみず…。
「体外受精は…ちょっと、考えます。。。」
答えをいったん保留にさせてもらい、帰宅後にクリニックでもらった資料を改めて見てみることに。
すると、体外受精は体へのダメージ・費用面・スケジュール面全てにおいて、相当に負担が大きいことが分かりました。
体に針を刺して卵子を取り出す
まずは体への負担。
体外受精ではどのようにして卵子を体外に取り出すのかと言いますと、体に針を刺すわけです。
(出典:北里大学北里研究所病院HP)
部分麻酔で行う、ある種の手術のような感じですね。
いくら赤ちゃんが欲しいとは言えども、体に針を刺すのはやはり恐怖を感じました…。
体外受精は1回40~60万円
次に費用面。
体外受精は、1回につき40~60万円程度かかります。
- タイミング療法:1周期数千円
- 人工授精:1回2〜3万円
こうみると、体外受精はこれら2つの方法とは比にならないほど高額なわけです。
東京都から助成金として1回あたり20~30万円でるものの、それでも自己負担は1回20~40万円。
1回で妊娠できる保証なんてどこにもなく、治療に100万円以上かける人も決して少なくないんだとか。
これほどの負担になってしまう可能性があるなんて、やはり一歩踏み出すには相当な決意が必要だなと感じました。。。
なお、助成について詳しく知りたい方は東京都不妊治療費助成の概要をご確認くださいね。自治体により内容は多少異なるものの、どの自治体(都道府県・場合によっては市区町村)でも助成が行われています。
卵子を取り出すには頻回な不定期通院が必要
そして最後の負担は、スケジュール面です。
体外受精はスケジュール面が非常にハード。
もりっちが通院していたクリニックでは、採卵(卵子を取り出す)月には3週間で8日間の通院が必要とのことでした。
しかも、通院日が事前に決まっていればまだしも、卵胞の育ち具合で通院日・時間が随時決定していく流れになりますので、予定が全く読めないわけです。
さらに胚移植(体外で受精させた受精卵を体内に戻す作業)する月は、月に4日の通院が必要です。
仮に行けない日が発生しようものなら、即治療中止になることも。
スケジュールを聞いてもりっちは、とてもじゃありませんが働きながら通院するのは不可能なレベルに思えました。
実際に体外受精を選択する方の4割程度は仕事を辞めるという現実にあるとのこと。
もりっち、体外受精を諦めることに
「体外受精は、まだやめておきます。。。」
これが、もりっちが出した結論でした。
「まだ20代なのに体外受精?!」というショックな気持ちが、どうしてもぬぐい切れず…。
また、体のダメージや費用面もさることながら、正社員で働いているもりっちにとっては、頻回に不定期通院しなくてはいけないというスケジュール面での負担が最も大きな障壁になったのです。
まとめ
結婚当初は妊活をそこまで真剣に考えて来なかったもりっちでしたが、気づけば27歳というアラサーになってしまっていました。
一般的な婦人科での治療では、頑固な無排卵が改善されることはなく。
思い切って「不妊治療専門クリニック」への通院を決意してはみたものの、そこでもタイミング療法は全く効果なし…。
体外受精に踏み切る勇気も通院時間もないもりっちは、体外受精を諦める決断をしたのでした。
しかし!!
実はもりっち、授かりのためにその後とあることを試してみたのです。
そして、29歳になった今年。
もりっち夫婦のもとについに待望の宝物が…?!
次回!
「体外受精を諦めた私が妊娠できた理由」の巻。
またお会いしましょー(^∀^ )